今から30年程前、婚約ホヤホヤだった私は、新生活を始めるためにあたり家庭用品を買い揃えていました。まだ社会へ出て2年目だったこともあり、貯えもあまりなく、極力お金をかけずに家にあるものは持ち寄って・・・と思っていました。
ある日、松本でも老舗の見るからに高そうなお店に入ってしまったのです。その店には色とりどりのタオルが並べられたコーナーがありました。ちょっと見るだけのつもりで入ったお店で私は、1つのタオルに心奪われてしまったのです。今まで触ったことのない手触り、優しく包み込まれるようなこのタオルをぜひ手に入れたい、欲しいと思いました。色が、ずらっと並んでいる中で、落ち着きのあるベージュ色とワイン色の2枚を、当時としては高額な2,000円というタオルでしたが買い求めました。その当時はタオルについているロゴを見ることもなく、10年以上もの間、このタオルを愛用してきました。外国製だと思っていました。家族も増え、その後何年もの間、そのお店に行きたいと思いながら時間に追われる生活をしていました。
そして25年ほど経ち、ホットマンで働くことになりました。商品の資料を見てビックリしました。私の大好きな思い出のタオルが載っているではありませんか。ジャカード模様のシャーリングタオル「マジョリエカラー」だったのです。まさに私が今、お店で販売しているタオルの原点だったのです。当時のホットマンのタオルとの出会いが、私のタオル大好き人間の始まりだったのです。これからもずっとホットマンタオルのすばらしさを伝えていきたいと思います。
今でもそのタオルは、タンスに眠っていますが、私の30年間を見守ってくれている気がしています。本当に丈夫なタオルで、大切にしなくちゃいけないなあと思っています。シャーリングのしなやかさや風合いも変わりません。
長野県 Mさん